私用を終えたポッター、ファーランダー・ガラントスは共和国首都タイタリアのジェダイ聖堂へと戻った。
「どんな用件だったのだ、ガラントス?」
聖堂前で出迎えるジェダイマスターを横目に、ポッターは口を結んでただ通り過ぎるだけだった。
「ガラントス、返事が無いが」
「僕には受け入れられない程の悲しみ。これだけでは説明不足ですか?」
彼はラティオス姿となって、まるでジェダイマスターから逃げるようにその場を飛び去った。
タイタリアの地平線に、夕日が静かに沈んでゆく。
若きラティオスのジェダイは、聖堂最上階の窓を通してそれをただ一人で、見つめていた。
ふと彼は、燃えるような夕日に今は亡き仲間の姿を見た気がした。
狙撃銃を構えクールに笑う青年、白衣を纏い、治療を受けるポケモンに微笑みかける青年、そして笑顔がまぶしい彼らのポケモン達・・・・・
その時ラティオスは何かを感じたのか、咄嗟に右腕をその夕日に目一杯伸ばした。
だが、それと同時に像はフッと消え、夕日は音も無く地平線の彼方へと沈んだ。
ポツリ。
おや、雨だろうか。
いや、そんな筈はない、ここはジェダイ聖堂なのだから。
彼は自分の腕に落ちた水滴を指につけ、なめてみる。
しょっぱい。
彼は窓に映る自分を見つめてみる。
泣いていた。
ジェダイ聖堂の最上階に、ラティオスの悲痛な叫びが木霊するのだった。

